日本事務器株式会社様 事業戦略本部 バーチカルソリューション企画部 事例紹介

クラウド型健診システムCARNAS(カルナス)

日本事務器株式会社(以下、NJC)事業戦略本部バーチカルソリューション企画部でヘルスケアを統括する徳永勝哉氏(以下、徳永氏)と同じく健診担当の立沢研二氏(以下、立沢氏)に、MISが運営する『CARNASサポートセンター』について話をお聞きしました。

―クラウド型健診システムCARNAS誕生秘話を教えてください。

(立沢氏)
オンプレミス型の健診システム「CARNAS ver1.4」の発売開始から10年経過し、次期システムを構想する中で、日本事務器として、健診業界に貢献するために、それまで健診マーケットに存在しなかったクリニック向けの安価なクラウド型健診システムの検討を開始しました。何故ならば、クリニックでの健診システムの導入率が低い理由の一つとしてオンプレミス型の健診システムは、クリニックにとっては高額な投資となり、大きな一時コストが障壁となるということが事前調査で判明していたためです。更に調査を進めたところ、健診結果報告書をExcelやWordで作成しており、綺麗で見やすく受診者に分かりやすい健診結果報告書を渡したいというニーズがあることも判明しました。そこで、クリニックの先生にご意見をお聞きしながら、健診結果報告書作成に特化したクリニック向けのクラウド型健診システムを開発し、CARNASクリニックモデルとして2018年にリリースいたしました。

クリニックの満たされないニーズにフィットしたことも有り、年々お問合せ数が増加し、現在年間100件以上のお問合せをいただくようになりました。また、コロナ禍以降、診療以外の事業の柱として、健診を事業の柱に加えるクリニックや病院が増加していることもお問合せ数が増加している要因と分析しています。

―今急成長しているCARNAS、このサービスで目指している目標やビジョンを教えてください。

(立沢氏)
まず、NJCとしては早くユーザー数1000件を目指したいと思っています。お客様への対応やマーケットへのアプローチにおいては、『CARNASが利用されるのは当たり前』の世界を目指したいと考えています。『健診といえばCARNAS』。そうなりたいです。CARNASにデータが蓄積されていけば、ビッグデータを活用して様々な取り組みを行っていくことができるようになります。また、ユーザ数が1000件に到達することで、多くの健診関連サービスを提供している会社から『CARNASと連携したいです』という声が増えることが必然的になると考えています。その結果、CARNASを中心に受診者の健康をサポートする様々なサービスが展開されることで、受診者の健康づくりに貢献できるのではないかと思います。そこをぜひ目指していきたいと考えています。徳永さんはどうですか。

(徳永氏)
クリニックの健診は、もはや特別なものではないと考えています。医療事務が入るように、オーダーが入るように、電子カルテが入るように、そのハブとして多分健診があるんだろうと思います。要は、最終的には『気がついたらシステムにCARNASが含まれていた』みたいなのが一番理想的だと考えています。
健診だけでは利益を出すのは難しい状況だと想定されます。ただし、診療の収益が落ちてきたときに、少しでも手助けになるのが健診です。これからの医療のためには、厚生労働省の考えも間違いなく健診が必須、という方向性になると思います。なので、健診システムといえばCARNASであるというのが私たちの理想だと思っています。

―ユーザーが増えていくにあたり、 CARNASサポートセンターのミッションについて教えてください。

(徳永氏)
ちょっと難しいところはありますが、様々なチャレンジの中で現在はテキストベースのサポートを行っています。これはとても大変だと思います。 NJCとしては初めてのサポート体系だと思われるので、CARNASクリニックモデルに関しては、今後も電話応対を一切行わない予定です。現在のお問い合わせフォームやメールなど、テキストベースでのサポート対応を継続していますが、4年間の経験から、現在のユーザー数での応答速度など、非常に良いと思っています。
このサポート方法で1000件を超えた時に、多数の対応内容をテキストで入力するよりも電話した方が早いのではないかという状況で、サポートを超高速で回せることを期待しています。そのためには、現在蓄積されているノウハウが非常に重要になります。何かAI的なプログラムを活用することで、例えば、一度経験のある運用の中で、サポートメンバーの業務負担が多くない状態でも高速で回答ができるようなサポート体制を構築してくれると良いなと考えています。将来的には、そういったものが必要になると思っています。

(立沢氏)
サポートセンターに期待することは、サポート業務だけでなく、インサイドセールスからサポートまで、全てのお客様との接点となる業務を担っていただきたいと思っています。

―CARNASチームの目標を達成する上で、CARNASサポートセンターのサポートについて、どのように感じてますでしょうか。

(徳永氏)
既にCARNASサポートセンターがあることが前提になっているので、以前ほど不安はありません。サポートに関しては何も心配はしていません。
以前は、特定の問い合わせが来た場合や特定の状況について、必ず我々が問い合わせ内容をチェックするといった時期がありましたが、現在サポート対応はMISに完全移行し、よりスピーディーに回答ができるようになりました。
だから今、このような問い合わせが来ても何も問題ありません。ここまで答えられるようになったことに、成長を感じています。これとこれを組み合わせると判定はこれでいいですか、みたいな、プログラム的な質問にも答えられるとは思っていなかったので、驚いています。一つ一つの検査項目だけでこれが分かるの?というような内容まで回答していて、勉強されたのだろうなと感じます。

―カスタマーサポートはサービスを育てる方の役割も担うと思っていますので、 その点についてCARNASサポートセンターは貢献していると思いますか。

(徳永氏)
もっと企画開発側に提言してもらってもいいかもしれません。ちょっと遠慮があるかなと感じます。お客様と直接やり取りされてきたので、本来はもう少しこうあった方が良いのではないか、システムはこうあるべきだよね、と思うことが少し抑えられているように見えます。遠慮している様子も感じられるので、そうした意見をお客様がこう言われたとか、自分たちがサポートしていて、これがサポートしづらいのでこうすべきだというのは、今すぐには当然作れないかもしれませんが、もっと提言して欲しいです。
これはそのままシステム開発チームに伝えて、良いところもあれば、育てるためにこういう機能が必要だというのをサポートチームの方が一番理解しているので提言して欲しいと思います。

(立沢氏)
まったくその通りですね。MISでは、これまで電話やリモートでの問い合わせ対応が主な業務であり、CARNASのようなサービスのサポート業務経験はなかったと思いますが、これからはこれがデファクトスタンダード(事実上の標準)になっていくと思うので、その面でも一緒に成長していけたらなと思っています。

―CARNASサポートセンターに対して総合的な意見や感想、アドバイスがあったらお願いします。

(徳永氏)
事業の観点から、コストパフォーマンスが果たして良いのかどうか、効率的で収益性の高いサポートだと考えていますので、積極的に取り組んでいけたらなと思います。

(立沢氏)
やりたいことや、したいことをどんどん言ってください。それによって、私たちもできるところは「その通りだね」とか、それはといった反応があると思いますが、基本的にはウェルカムでどんどん進めていきたいと思います。
遠慮は全然いらないです。

(徳永氏)
サポートメンバーが本当に優しいです。ユーザーに優しく接することは当然のことですが、NJC側に対しては優しくしなくても構いません。システムの改善になかなか動かない人もいる中で、困難な時は「困っています!」と思うことがあればいつでも私たちに伝えて欲しいです。いくらでもお手伝いします。

―新クラウド型健診システムCARNAS&g(アンジー)のサポートもサポートセンターで行うことになりますね。

(徳永氏)
「&gは多分、電話サポートも必要になるでしょう。オンプレ版で拠点の手厚いサポートを受けている人たちが初めてコールセンターを利用するようになるでしょう。サポートのプロとして、丁寧なサポートを提供してほしいと思っています。MISでは電子カルテや医事システム、介護システムなどもすべて担当しているので、そこでお客様には安心感を持っていただきたいと思っています。特に&gはノンカスタマイズなので、クリニックモデルと同様にほぼ同じ回答ができると思っています。そのため、解決率が非常に早くなるという利点があります。基本的にはクリニックと同様にWEBミーティングなどのリモートツールで繋ぎ、画面を共有しながら説明できるようなユーザーさんも増えてきます。このような機能が進化してくると、お客様がシステムを利用する際のノウハウとなるので、機能強化を着実に拡充していく予定です。お客様と接しているサポートセンターがこれが一番だという声は、我々としては積極的に取り入れていきたいと思います。&gはまだ生まれたばかりの赤ちゃんのような存在ですが、様々な可能性が広がっています。これから育てていく必要があり、それを「our baby」として共に育てながら、CARNASサポートも当然含まれることを望んでいます。本当に期待される子が生まれたので、あとはうまく育てていくだけだと思います。ぜひ、&gはそのような意図で進めていきたいと考えています。

―システムを大きく育てていくCARNASサポートセンターになれるよう頑張ります!

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